海外大学と言っても、大学1年留学、4年間の学部留学で行く人、大学院留学する人、それぞれだと思います。では、それぞれどんなメリット、デメリットがあるのでしょうか。
ここから、いつ留学するのかという観点から、以下の3つのタイプの留学を3ページに分けて考えてみます。
1 大学の1年留学(日本の大学に在籍し、そこから交換留学などを行う)
2 正規の学部留学
3 正規の大学院留学
まずは、大学の1年留学のメリット、デメリットから見てみましょう。これは正式には海外進学と言えるものではありませんが、学部留学、大学院留学を理解するためにも必要です。
経済、環境、カリキュラムなど、様々な理由で日本の大学が良いけど、留学はしたいという人にお勧めです。教職免許などをはじめ、日本の大学でないと取れない資格を求めるときは、このタイプの留学がフィットします。
1年の留学なので、コストは安く済みます。交換留学であれば、年間数百万するような大学であっても、在籍する日本の大学の授業料を払うだけで済む場合もあります。
また、正規留学では入れないレベルの大学にも、提携大学というだけで留学できる場合があります。経済的にも入学レベル的にも「行きやすい」というのがメリットです。
異文化交流、アカデミック体験的な要素が強く、あくまでもサブストリームの留学です。メインストリームの正規留学生徒と比べると、勉強の負荷も少なく、ある意味、気楽な留学生でいられるわけです。勉強だけにとらわれず、留学を「1年間のイベント」として色々なことにチャレンジできます。
1年留学は正規のキャリアとして認められません。この時勢において、留学したこと自体は当然評価されるでしょうが、正規留学生とは月とすっぽんほどの差です。「1年間のイベントに参加した」といった意味合いでしかなく、付加価値的な「体験」でしかありません。場合によっては、「国内生が1年間海外の匂いを嗅いで、楽しんで帰ってきた」という程度に思われることもあります。
授業カリキュラム、英語力という点においても正規留学生とは求められるものが違います。国内の大学に持って帰れる単位もありますが、そうは言ってもやはり「1年留学」でしかありません。語学留学と大学留学の要素が半々という感じでしょうか。
「留学は大変、でもその苦労が自分を変えてくれる」ということを前に言いましたが、1年留学で得られるのは程よい苦労、心地よい刺激です。かぶれて帰ってくることはあっても、足元から価値観が揺さぶられるほど苦しみ、刺激を受けてくることは稀でしょう。人生の成長が著しい時期にわざわざ異文化と刺激の中に飛び込んでいく割に、苦労に恵まれないということがもったいない!としか言いようがありません。。