DRは以下のように、前文と主文という2つの部分から構成されています。
決議のメインになるのは主文の部分ですが、模擬国連ではまれに主文の数やDRのページ数が制限されることがあります。
会議の冒頭に「DRの主文は14個まで、アメンド(修正案)の主文は20個までとします」というようなアナウンスが流れます。
これは、DRチェックをする際のフロントの負担を考えて会議運営上の理由もありますが、それ以上に「会議の質を保つため」という大きな目的があります。
というのも、主文の数を制限しないと、「とりあえずいろんな国の主張を羅列しよう」と、必要な交渉を経ずにグループ形成していくこともできてしまいます。その結果、オムニバス的なDRができてしまい、大使も「自国の主張が入れてもらえたから」という理由で、詳細な点検をせずに賛成票を投じ、採択されてしまう可能性もあります。
これでは、軸のある国連決議になりませんし、茶番的な決議になってしまいかねません。ですから、主文の数を制限することによって、大使が国益のためにしっかり交渉をするように働きかけ、国際会議のあるべき姿を維持し、DRの質を担保するのです。