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サンフランシスコ事件簿

サンフランシスコにいる間に事件、事故というものに出くわしました。

びっくりするほど大きいものが1つあるのですが、それは後ほど紹介するということで、お楽しみに取っておきます。ここでは私がサンフランシスコ滞在中に出くわした大小いくつかの事件についてお話します。


事件は会議室で起きているんじゃない。サンフランシスコで起きているんだ!!

言ってみたかっただけ。

Is that Hollywood or what?

2年目の2月、前ページで紹介した野獣訪問者のテライトが遊びに来た時です。

彼とPalace of Fine Artsという観光地を訪れた後の話です。私たちは下の地図のように、次の場所に向かって歩いていました。



101
という片道3車線の幹線道路で、交通量も多いところです。2つの道路が交わるY字路付近に差し掛かった時のことでした。

こんなところです。私たちは右側を歩いていました。


(Google Streetviewより)

ふと、私たちの数メートル前に立っていた男たちがいきなり道の反対側(写真の左側)を指さし、道路に飛び出ました。

まさに車の流れに飛び込むようもので、文字通り自殺行為?、、、私も瞬間的にはそう思いました。びっくりして「えっ??」という言葉が音にもならない状態です。

男たちに車が突っ込みます。ききーっ、車の急ブレーキが響き、ぎりぎりのところで止まります。男たちは車を手で制しつつ、本当にブレーキの風圧で自分たちの腰が浮き上がりそうな感じでギリギリでよけながら、反対側に渡っていきます。

彼らの渡っていく先にはモーテルがあり、ちょうどある男がモーテルから出てきたところでした。その男は異変に気付いて逃げ出そうとします。

しかし、道路を渡ってきた二人は早かった。それに続き、何人もの男たちがその場所に走って加勢します。モーテルから出てきた男は地面にひれ伏し、追ってきた男たちが馬乗りになって抑え込みに入ります。その中には制服警官の姿もありました。

もう分かりますね。そう、目の前で繰り出されたのはハリウッド映画で観るような逮捕劇だったのです。

次の瞬間サイレンを鳴らしたパトカーがやってきます。何台集まるんだというぐらいのパトカーの数。



(全然関係ないニューヨークの事件の写真ですが、こんな雰囲気でした)


あっけにとられた私たちはもちろんその場から一歩も動かず、一部始終を見ていました。そりゃビックリもすれば興奮もしました。

いったい何の事件だ?すると「bank robber」という単語が聞こえました。銀行強盗です。どうやら、犯人がモーテルにいるという情報を聞きつけて警察がそのモーテルを張っているところだったようです。

警察官の道路横断も、車の急ブレーキのかけ方も、犯人が地面にひれ伏す姿も、パトカーが何台も集まる様子も、、、まさにハリウッド。ニコラス・ケージ出てきそう。

すごいもの見させていただきました。しかも特等席で。

What a Mac Dank!

日本から訪ねてきた友人をガイドしていた時のことです。上述のテライトの件と言い、訪問客を連れまわすと何かが起きるんですね。

それは、私たちはバスに乗って次の観光地に行こうとしたときに起きました。


(サンフランシスコのMUNIと呼ばれるバス)

バスの後ろの方には少年が34人乗っていました。服もストリート系でいかにもやんちゃそうなやつらです。外国の人は成長が早いのでもしかしたら小学生だったかもしれませんが、雰囲気も含めて中学生と言った方がイメージが伝わるかと思います。

彼らは今にもラップでも歌うんじゃねえかって感じで、マックシェイクを片手に「談笑」していました。まあ、日本でも盛り上がっている中学生はいるし、どこの国に行ってもそれが子供ってものかもしれません。

とは言っても、アメリカにはいろんな人がいるし、特に気にもせず私たちもバスの中で話ながら次の観光地に向かっていました。

するとその中学生と1人のサラリーマン系の男性が口論をし始めました。男性が彼らに何かを注意したのかもしれませんが、いずれにしても中学生が調子乗っていたことが口論の発端なのは想像のとおりです。

口論と言っても怒鳴り合うという感じではなく、何か言い合っている程度のものです。サラリーマンが中学生相手に言葉を発し、中学生がケタケタ笑いながら言い返しているような構図です。

何を言っていたのかは分かりませんが、「君たち、いい加減にしなさい」「はっ、何だてめー、うぜーよ、ケタケタ。」みたいな吹替でイメージしてください。

その口論から間もなく、中学生たちが降車ボタンを押しました。そこが彼らの目的地ではなかったようですが、注意されてうざくなったからなのか、「はいはい、降りますよ〜、どいてどいて〜」みたいな感じで彼らはバスから降りていきます。

その際、中学生のうちの1人がサラリーマンの顔に向かって「F☆☆k You」みたいな言葉を叫んで降りていきました。場合によってはサラリーマンがそいつをつかんで殴ってもおかしくないのですが、そこは大人がやり過ごし、何はともあれ、中学生たちはバスから降り、外に歩いていきました。

いざこざが終わりました。

、、、と思った、次の瞬間、中学生の一人がサラリーマンがいる席に向かってきます。

バッシャーーン!!

最初は何かわからず、私は中学生が窓を叩いたのかと思いました。

いや、、、マックシェイクでした。

中学生はサラリーマン付近の空いている小窓から飲みかけのマックシェイクをダンクシュートしてきたのです!!そしてその音ともにマックシェイクがバスの中に飛び散ったのです。



メインターゲットになったサラリーマンはマックシェイクを上からかぶり、周りの乗客にもそのお裾分けが飛び散っています。怒っている女の人もいましたね。

窓の外では「ざまーみろ」みたいな顔の中学生たち。

サラリーマンはすぐさま降車ボタンを押し、ドアが開くとともに怒りの全速力で中学生を追いかけ、彼らは逃げていきました。

その後バスは出発したので結末は知りませんが、サラリーマンの全力疾走をあれほど応援する機会はめったにないでしょう。

KEEP OUT across the street

1年目、マンションに住んでいた時の話です。ある夜、友人から電話がかかってきました。

家に帰る途中、彼女の家の近くのガソリンスタンドにKEEP OUT(立ち入り禁止)のテープが張られていたとのことです。警察ドラマに出てくるあの黄色いテープですね。



このガソリンスタンドは実は私のマンションと大通りを挟んで反対側にありました。直線距離で数百メートルでしょうか。下の写真はガソリンスタンドからのGoogle Streetviewですが、目の前に見えるマンションに私は住んでしました。



電話の後、ニュースでこの件を知りました。

電話の数時間前にこのガソリンスタンドで発砲事件が起きていたのです。

もし友人の帰宅が数時間早ければその事件に遭遇していたかもしれないわけです。加えて、私の家から数百メートルで発砲事件が起きたということがある意味衝撃でした。

アメリカは銃社会と言われますが、普通に暮らしていると全くお目にかかる機会はなく、私が滞在していた2年間で銃の存在を身近に感じたのはこの1件だけです。

ちなみに、銃声は全く聞こえませんでした。私の家は道路側に面していなかったからかもしれません。いつもの通り平穏な夜でした。

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