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留学先の食事情 その1

初日から感じた食のカベ

1人暮らしが始まって、すぐに1つ悩みが生まれました。

食事です。食事ほど一番わかりやすく、すぐに影響が出る文化の違いはありません。

関家の食事が和食基本だったこともあり、「朝食はできればご飯、好きなものはお刺身、洋食は数日続けると飽きる」、、、そんな私にあって食生活は真っ先に直面した壁でした。

時代を先んじて「グローバルかぶれ」していたような私ですが、当たり前ですが20年以上培ってきたものは変えられず、「俺ってド日本人じゃん」とメッキがはがれていくのです。

多文化の極みであるサンフランシスコとは言え、なんせここはアメリカ。日本食、アジア食も多く売っていますが、当然、日本に比べると売っている場所が限られていますし、値段も高い。しかも、「日本食」ではなく「Asian Food」というカテゴリーで一括りです。

炊飯器は台湾人の留学生が持っていたものをシェアさせてもらうことになりました。ちなみにお米はカリフォルニア米、全く遜色ありません。


(お好みはこんな感じの黄色のやつです)

しかし、なんせ「おかず」がない。今では、私もガンガン料理しますが、その当時は料理経験はほぼゼロに等しく、毎日の食事どころか1日の食事を回すだけで困ってしまうのです。今でいうクックパッドみたいな知恵も馴染みがありませんでした。

引っ越しが終わり、近くにある小さいスーパーで最低限の買い出しをするのですが、食べたいと思うものがないのです。お金がないから、食費にお金もかけられないし。でも、何か食べないといけないし。。。

そう思っているとき、あるものを見つけて、心が盛り上がります。

サッポロ一番!!

インスタントラーメン。大好き。しかも安い。30セントぐらい。でも、ちょっと変。

日本だったら、醤油、味噌、塩、最近では豚骨もありますよね。海外でも何種類かの定番があるのですが、Beef(ビーフ)、Shrimp(海老)、Chicken(チキン)、、、そういう味になっているのです。

なんじゃこれ。戸惑いましたね。でも、味は普通です。問題なく美味しく食べれます。



あと、こういうのを買ってきました↓



今ならトルティアという食べ物を知っているし、なんとなく食べ方もわかるのですが、当時はそんな食事も知らず、安いし、ピザ生地みたいなものかな、と思って買ってきただけです。

とりあえずレンジで温めてみました。。。生暖かくなったそれを口に入れると、、、まずい。味のしない小麦粉っぽい生地が口の中でもさもさ言うだけです。料理を知らない人間が息って異国のものを食べるもんじゃありません。

結局、最初の1週間はインスタント麺や食パンとピーナツバター、そんなもので過ごしました。

留学早々、異文化の洗礼を受けた1週間でした。とにかく、最初の1週間でまず食生活を悩んでいた記憶があります。

試行錯誤の食生活

その後、大きいスーパーまで買い物に行くようになり、簡単な自炊を始めたりして、少しずつ慣れていていました。

瓶のパスタソースを買ってきてパスタに絡めるなんてこともよくやりました。一番おいしかったのはトマト&バジルですね。



これこれ、このCLASICO。何回、使いかけを腐らせたか。1度冷蔵庫でこの赤いソースの表面がカビで真っ白になってしまったこともありました。

さて、自分の初期の料理に関してはいくつか覚えているものがあります。

1
つは、鶏肉、玉ねぎ、、、ピーマン、ネギの炒め物。関家では焼き鳥と呼んでいたような気もします。「あれなら作れそう」と思ったのですね。母にわざわざ国際電話をして、作り方を聞いて作った記憶があります。

2
つ目は、サンデーモーニングバーガーです。食パンにレタス、スクランブルエッグ、ベーコン、チーズを挟み、最後にケチャップをかけます。それをガブっとかぶりつく。これはうまい。日曜日の朝にそれを作って、一人でモーニングセットを楽しんでいました。

3つ目は水餃子です。台湾人のルームメイトがよく冷凍水餃子を茹でて食べていたのです。う、うまそう。チャイニーズスーパーマーケットに行って、買い出しをしました。安いし、簡単、うまい!!

これを知ってからは、相当ご飯が楽になりました。水餃子には本当に食生活が救われました。買いだめしておいて、何かあったらこれ。間違いないです。

このチャイニーズスーパーマーケットの存在はデカかったですね。水餃子もそうなんですが、なんせ刺身があった。結構お買い得な値段で刺身用のサーモン切り身が売っているのです。そこに買い物に行くと刺身と水餃子は絶対外せず、ワクワクしたものでした。

食事については、他にもいろいろ工夫をしました。11個ということもありました。

どういうことか。また後で述べますが、1年目の私の授業はほぼ午後だけだったのです。ときたま、学食でブリトー(↓)を頼むのですが、アメリカンサイズなので半分で十分。残り半分を持って帰って、夜に食べる、なんてことです。

ちなみに、BeefかChickenにグアカモレソース(アボカド)とサワークリームを全部載せてもらうのが、本当に抜群においしい。今日は学食でブリトー食べるぞ、ってときは気分が上がりましたね。



あと、PANDA EXPRESSという中華料理のフードコート店があるのですが、ここはよく使いました。ヌードルとおかず3品で8ドルぐらい。おかずは2食分です。



テイクアウトのものは多く頼んで、2回、3回に分けて食べるなんて常套手段でした。経済的だし。

さらに、私の留学生活を語る上で語れないのが大量のお菓子類です。いまでもお菓子は大好き。

本棚の上にいつもプリングルスの缶が45個は並んでしました。全部、緑のオニオン&サワークリームです。そして、コーヒーのお供として、オレオ(30個パック)が何段も重ねてあります。

他にもお菓子は欠かすことがありませんでした。1日1本プリングルスを食べているというような時もあって、今から考えると自制心のない食生活だったな、と思います。おかげで、プリングルスでですぐに1回りぐらい太りまわりました。

自分なりの質素な心がけ

そんな私にあって、意外に思われることが2つあります。

まず1つ目は、1年目はマックに1回も行かなかったということです。プリングルスを食べまくっている人間として言うのも変ですが、ジャンクフードは嫌だったのです。

プリングルスとマックは、外食かどうか、主食かお菓子かという点で自分なりのラインがあるのです(2年目は、コミカレでアシスタントをした帰りにランチでたまに、マックに寄っていましたが)。

2つ目は、ランチを外で食べるということがほとんどなかったということです。たまに上記のブリトーみたいなものを食べましたが、基本は家で食べてから授業に行ったり、必要ならおにぎりを握っていったり、あまりの食事を持っていったりしていました。

これは大学時代からお弁当を持って行って、食堂でご飯を食べることを少なかった習慣が続いているのです。なんか外の食事が基本になるのは抵抗があったんですね。

一応、そんな自分なりの「質素な食生活」の心がけがあったのです。

このHPでも、「海外進学 どこに留学するのか」の中で、留学先にサンフランシスコという都市を選んだ理由の1つとして「食」を挙げましたが、サンフランシスコですら、特に1年目はこれだけ食には苦労したのです。その経験(トラウマ?)があったからこそ、食が留学先を選ぶ重要理由に入ってくるのですね。

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