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What I miised about Japan

前回の一時帰国にちなんで、このころ私が日本について無性に恋しかったものを紹介します。

日本だったらそこまで欲さないものでも、アメリカで手に入らないからこそますます欲してしまう。「日本に帰ったら、、、」と、帰国の日までぐっと我慢するのです。

人それぞれだと思いますが、ここでは私がアメリカでMissしていたものをランキングにしてみました。

第3位 マンガ・・・というか『20世紀少年』

サンフランシスコのジャパンタウンには紀伊国屋が入っています。日数が遅れますが、そこに日本の本、雑誌なども入荷されます。

ジャパンタウンは私の家からバスを乗り継いで40〜50分かかるので出不精の私はあまり頻繁に足を運びませんでしたが、たまに行く機会があるとやはり紀伊国屋とジャパニーズスーパーマーケットは立ち寄ってしまう場所です。


(写真は紀伊国屋のHPから借用しています)

紀伊国屋に行くと最初に気になるのがマンガです。

マンガと言えば、中学のころからの私の愛読書である『週刊少年マガジン』がありましたが、大学時代にはすでに好きな作品も少なくなり、やめる機会を探っていたこともあり、留学を機にマガジンは決別しました。なんとなく買いたくなる時もあるのですが、続けて読んでいないので懐かしさで終わります。

購買の衝動を抑えられないのが『20世紀少年』です。私の大好きな浦沢直樹の作品です。唐沢寿明を主役にした映画もありましたね(映画館にまで観に行きましたよ)。



大学時代に友人に勧められ、借りて読み始めました。これが面白い!はまる、はまる!そしてはまりまくったところでアメリカに留学。次が読みたくて仕方ない。

でも、日本の俗世は捨てた。そう思っていながらも紀伊国屋に行くと単行本の続きが並んでいるわけです。

他のマンガを買っていたわけでもないし、贅沢をしていたわけでもない。どうしても読みたいマンガぐらいたまには買っても許されるんじゃないか。

よし、今日こそ紀伊国屋で買ってしまおう!そう思ってジャパンタウンに行き、マンガを手にし、いざ買おうと思って裏の値段を見ると、そこには日本の3倍ぐらいの値段が。

一気に覚める衝動と目覚める理性。

さ、3倍か。。。1時間で終わってしまうものに定価の3倍を払いたくはない。2倍なら衝動が理性を勝り、3倍なら理性が衝動を勝るという原理がどこかにあるのでしょう。

躊躇しながらもマンガを棚に戻し、結局何も買わずに紀伊国屋を後にします。日本に帰ったらマンガ喫茶で読みあさってやる、、、そう思って一時帰国を楽しみにしているのでした。

第2位 「なりたけ」というラーメン

食は誰しも恋しくなるものでしょうが、私の中でラーメンの恋しさ度は断トツでした。食というジャンルでは焼肉もかなり恋しかったですが、それよりもダントツでラーメンです。

サンフランシスコにはほかのものは何とかあるのです。刺身はチャイニーズスーパーマーケットやジャパンタウンで買えます。

握り寿司は年に数回日本食のレストランで食べた程度ですが、大きなスーパーでカリフォルニアロールをはじめとしたアメリカのロール寿司が売っていて、十分美味しいのです。ちなみにサーモンとクリームチーズのフィラデルフィアロール、ドラゴンロールは絶品です。ご飯はカリフォルニア米が十分美味しい。

味噌汁なんかはあんまり恋しいと思う対象でもないですが、これは自分で時々作っていました。自炊もしているし大体のものは何とかなる。

ラーメンもインスタントラーメンはありますよ。それこそ「留学先の食事情」で紹介したように留学初期からShrimpやらChickenやらBeefやら日本にはない味のサッポロ一番を食していました。

いやいや、それじゃないんだよ、俺の欲しいラーメンは。私が食べたくてたまらないのは日本のラーメン屋のもの。特に、背脂がのっていて濃厚なスープの醤油ラーメン。その象徴こそ大好きなラーメン屋「なりたけ」です。

ここは私の高校の近くに支店が1つあり、高校時代や大学時代にたまに通っていました。若者が好きそうな濃く、脂の乗っているラーメンで、これが食べたくてたまらない。

日本に戻ったらまずは「なりたけ」と思い、楽しみにしていたものです。

さて、このページの原稿を書いていた日、なりたけのある本八幡へ模擬国連の会議でいくことになりました。

普通ならぜひ食べて帰りたい。でも、その日は38度の熱を出していたのでさすがに無理。しかも翌日から熱海旅行を控えていて、なりたけの一時の誘惑に負けて体調を悪化させるわけにはいかない。

そう思って、家に帰り、コンビニで何か食べ物を、、、と思ったら、なんと!!なりたけのカップラーメンが!!

これ!なりたけを思いだしてこの文を書いたその日になりたけに2回も出会った。しかもカップラーメンとは言え、こんな身近になりたけが。運命かと思った。

第1位 お風呂

お風呂と書くと、「シャワーしかない家に住んでいた」と想像されるかもしれません。海外にはシャワールームしかない家もありますよね。いや、私のいた家はユニットバスではありましたがバスタブがついていました。

じゃあ、なんでお風呂??バスタブにお湯ためて、お風呂入ればいいじゃん、って思いますよね。

もちろん、それは可能です。お湯に浸かってバスタブの中で身体や髪を洗って、、、という感じですよね。

しかし、私にはそれができない。。。実はこれについては、、、ある種の潔癖症。

自宅のお風呂以外、お湯をためて浸かるということができないのです。

これは小さい時からそうでした。例えば、祖母の家に泊まるときも、お湯につかることはできるのですが、お尻をバスタブの底につけることができず、手を底に置き、その上にお尻を乗せるという感じでした。温泉など行っても、今でも最初は気になります。

アメリカではルームメイトとお風呂は共用でした。その時点でタブに浸かる気が失せるのですが、まして、シャワー文化のアメリカではなお一層浸かる気になりません。

バスタブは座るところではなくて、シャワーのために足で立つところとして機能しているからです。

シャワーマットなんかがバスタブの底に置いてあると、なお一層「立つ場所」という意識が刷り込まれます。足の雑菌がどうとかそういう病的な潔癖症ではないのですが、浸からない分、日本の風呂ほど清潔に使っていないだろうということもありました。

私の前に住んでいた人から代々そこは足で立つ場所だったわけで、いきなりそこに自宅のお風呂と同じ感覚でお湯に浸かって、「ババンババンバンバン!♪」みたいな気分にはなりえない。

いや、ついにお風呂にお湯をためようかと思った瞬間がなかったわけではありません。特にシャワーでは、お風呂に使ったときのような身体の芯から温まり、ぽかぽかと言ったことがなく、寒い時、疲れた時はお風呂に浸かりたいと思ったのは事実です。

でも、アメリカのお風呂で浸かる気にはどうしてもならない。

そこで恋しくなるのは日本の実家のお風呂。。。日本に帰ったらお風呂に入りたい。。。そう思うんです。

そして、いざ日本に帰国する時がやってきます。もちろんお風呂に浸かります。

待ちに待ったお風呂。恋しいランキング1位です。

しかし、、、一時帰国も最終帰国も6月。これが冬だったらよかったんでしょうけどね。

結局、気持ち良いのは最初の数分だけ。もともとお風呂は好きではなく、短く済ませたいタイプなので、すぐに暑くなって外に出るというオチ。

恋しいと思ったものは手に入れてしまうと思ったほど喜べない、という典型例です。

ちなみにアメリカのお風呂はトイレと部屋が一体になっているユニットバスです。

シャワー後は誰もいなければバスタオル巻いて出てくるのですが、人がいる時は着替え持って風呂場に向かいます。

その着替えを置くのはトイレのタンクの上しかありません。アメリカでは当たり前のことなのですが、タンクとはいえ、着替えをトイレの上に置くことに最初はとても抵抗がありました。だんだん慣れてきましたが、どんなにアメリカナイズされていてもやはりそういうところで文化価値観の違いが出てしまうのです。

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